修行してきたタマ

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ぼく:
タマの飼い主。小学生。

タマ:
僕の飼い猫。いつも寝ている。


ぼくが小学校から帰ってくると猫のタマが座布団の上で寝ていました。

ぼくはタマの隣に座って「タマ、寝ているの?」と聞きました。

タマは眠たそうに、にゃーと鳴いて返事をしました。

「小学校で聞いたんだけど、ゆういちくんの飼っている犬のポチはお手をするんだって」ぼくはタマに言いました。

タマは聞いているかいないのか、みゃあとあくびをしています。

「かおりちゃんのインコはおはようって言ったらオハヨーって返してくれるんだって」ぼくはタマを撫でながら言いました。

タマは前足で顔をかいています。

「かいとくんのハムスターは滑車をくるくる回すんだって。タマはさ、そういうのしないの?」ぼくはタマに聞いてみました。

タマはお腹を上にして寝転んで、次はここを撫でてという顔で見ています。

「もういいよ」と僕が大きな声で言うと、タマは寂しそうな顔をしていました。

次の日、朝起きるとタマは家のどこにもいませんでした。

それから一週間が過ぎて、タマはひょっこりと帰ってきました。

ぼくが「どこに行ってたんだよ、心配したんだぞ」とタマを抱きしめて言いました。

「ちょっと根子岳に修行に行ってきたにゃ」タマは言いました。

ぼくが驚いて「タマ、しゃべれるの?」と聞くと、タマは「にゃっ」と返事をしました。

「根子岳ってどこ?」と僕が聞くと、「熊本にゃ。からし蓮根は辛かったにゃ」とタマは前足で顔をかきながら言いました。

「どんな修行をしたの?」と僕は聞きました。

「いろんなところから猫が集まって、人間の言葉を練習したり、高く飛ぶ練習をしたにゃ」とタマは座布団に寝転がりながら言います。

「修行したのなら、ゆういちくんのポチみたいにお手もできる?」ぼくはタマに聞きました。

「にゃ」とタマはめんどうくさそうにぼくの手の上に前足をのせました。

「タマすごい!」とぼくがタマを撫でると、タマはくすぐったそうに「かんたんにゃ」とこたえます。

「タマ、ほかに何ができるの?」とぼくが聞くと、「何でもできるにゃ」としっぽをふりながら言います。

「でも、タマ、ぼくタマがいなくなってとっても心配だったんだよ。次からどこか行くときはちゃんと言ってね」とぼくは言いました。

「わかったにゃ」とタマはお腹を見せて、ここを撫でろというポーズをしています。

ぼくがタマのお腹を撫でるとタマは満足そうにゴロゴロと鳴いています。

それからタマは何もしゃべらない普通の猫に戻ってしまいました。

タマは何もしなくてもいいのだと思ったのでしょうか。

今日も座布団に寝転んで僕がお腹を撫でてくれるのを待っています。

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