ラストバトル

バラグ・クエイド:
ドラゴ王国出身

ハラルド・バイン:
世界大会参加者

ギファラ・ルンデッド:
世界大会参加者

ザック・フォージス:
世界大会参加者


ドラゴ王国では年に一度、世界大会が行われている。全国各地から猛者どもがドラゴ王国に集結するのだ。
優勝者には賞金100ドラゴロが与えられる。さらに副賞としてドラゴ王国の名産品が貰える。
今年の出場者は前年度よりも多く、ドラゴ王国の国民は非常に盛り上がっている。
俺はドラゴ王国出身だが、出場するのは今回が初めてだ。自分の実力を知りたくなり、出場することにしたのだ。

司会者「皆様、大変長らくお待たせいたしました。ただいまより世界大会を始めます!」

観客は盛大に歓声を上げている。年に一度の催しだ。テンションが上がっているのは観客だけじゃない。俺たち出場者もテンションは上がっている。

司会者「一回戦はバラグ・クエイド VS ギファラ・ルンデッドだ!」

俺はステージに上がった。ギファラは小柄な少年だった。しかし、その体型に不釣り合いの大剣を背負っている。

司会者「両者、準備はよろしいですか? それでは始め!」

俺は合図とともに腰に差してる鞘から刀を抜き、構えた。

バラグ「行くぞワープソード!」

空中に次元の穴が開く。俺は次元の穴に向けて、刀を突き出した。次の瞬間、ギファラの周りに四つの次元の穴が開き、刀が付き放たれた。刀はギファラの服を貫き、地面に刺さっている。これは攻撃用の技ではなく、拘束用の技だ。

二撃目を放つべく、俺は腰に差してる鞘から二本目の刀を抜いた。

バラグ「ワープソード・ファイア」

刀に焔を纏わせ、次元の穴目掛けて放つ。

ギファラの頭上に次元の穴が開く。焔を纏った刀がギファラの頭上へと迫る。だが、大剣で受け止められてしまう。

ギファラ「爆裂波」

ギファラは大剣を地面目掛けて振り落とした。衝撃でステージが破壊された。

まだ一回戦なのに、ステージを破壊するとはな。この有様で二回戦続けられるのか?

ギファラは空中に浮遊してる瓦礫を俺に向かって飛ばしてくる。しかし、コントロールが悪いのか瓦礫は俺の横を通過した。

今度は八方向から攻撃しようと俺は二本の刀を構えようとした。しかし、まったく動かなかった。

バラグ「こ、これは?」

二本の刀が両側から瓦礫でがっしりと抑えられていた。ギファラはコントロールが悪かったのではなく、端から刀を狙っていたのか。

ギファラ「天斬朱」

突如、ギファラの大剣が朱色に染まる。ギファラは大剣を横に薙いだ。大剣から朱色の衝撃波が放たれる。

俺は瓦礫を蹴り飛ばし、刀を構えた。

バラグ「ファイア」

俺は刀に焔を纏わせ、次元の穴を通さずに振り下ろし、衝撃波を叩き切った。

バラグ「ワープソード・エイトファイア」

空中に二つの次元の穴が開く。二本の刀に焔を纏わせ、次元の穴に向けて突き出す。

ギファラの周りに八つの次元の穴が開き、八方向から焔の刀が突き放たれる。

ギファラ「っく! さばききれない」

ギファラは四方向からの刀はさばいたが、残りの四方向からの刀はさばけなかった。

俺は片をつけるべく、一気に駆け出した。

バラグ「ファイアーズ」

右斜め上から焔の刀を振り下ろし、続けて左斜め上から振り下ろす。

ギファラ「ぐはっ!」

ギファラはバタリと地面に倒れた。

司会者「勝者はバラグ・クエイド!」

俺は観客の声援を浴びながら、ステージを降りた。

ステージはギファラに破壊されている。二回戦はいったいどうするつもりなのか気になり、俺は後ろを振り返った。司会者が手から正方形の石を創り出し、ステージを修復していた。まさか司会者が修復するとは思わなかった。この司会者なら、選手として出場しても、良い線までいけるのではないだろうか?

司会者「二回戦はハラルド・バイン VS ザック・フォージスだ!」

二人の男がステージに上がる。ハラルドは両手にメリケンサックをはめていた。ザックは槍を持っている。

司会者「両者、準備はよろしいですか? それでは始め!」

ザック「さて行くぞ! 流炎爆破」

ザックは炎で覆われた槍をハラルドに向かって突き出した。

ハラルド「サンダーパンチ」

ハラルドは雷を帯びたメリケンサックを放った。槍は粉々に粉砕される。と同時にザックは身体中から血を吹き出し、ゆっくりと倒れた。

司会者「勝者はハラルド・バイン!」

ハラルドは観客の声援を浴びながら、ステージを降りていった。

俺はその後も苦戦しながら、何とか勝ち続け、ついに決勝戦を残すのみとなった。

司会者「決勝戦はバラグ・クエイド VS ハラルド・バインだ!」

俺は気を引き締めてから、ステージに上がる。

司会者「両者、準備はよろしいですか? それでは始め!」

俺は鞘から刀を二本抜いて構えた。

バラグ「ワープソード・エイトファイア」

空中に二つの次元の穴が開き、二本の刀に焔を纏わせ、突き出した。

ハラルドの周りに八つの次元の穴が開き、八方向から焔を纏った刀が突き放たれる。

ハラルド「サンダーアーマー」

ハラルドは全身に雷を帯び、八方向からの攻撃をすべて防いだ。

バラグ「何だと?」

俺は驚かずにはいられなかった。最大奥義が通じなかったのはハラルドが初めてだった。

ハラルド「どうした? もう終わりか? 来ないのならこちらから行く」

ハラルドの姿がぼやけて見えたのもつかの間、姿が消えた。

バラグ「ぐはっ!」

いつの間にか目の前にいたハラルドにお腹を殴られた。

ハラルド「これで終わりだ。サンダーフラッシュ」

俺は全身に雷を食らい、耐えきれずに倒れてしまった。

司会者「勝者はハラルド・バイン!」

悔しいが、俺の完敗だ。

・・・

司会者「優勝者のハラルド選手には賞金100ドラゴロと副賞のドラゴ王国の名産品を差し上げます」

会場全体がハラルドに拍手を送っていた。

俺はまだまだ未熟だ。来年の世界大会までにもっと強くなって、次は必ず優勝してみせる。

そしてハラルドにも勝つ。絶対にハラルド以上に強くなってやる。

俺は決意を新たに会場を後にした。

さて、家に帰ったらもう一つ厄介な戦いが待っているぞ。また負けたって報告したらうちのかあちゃん、きっと怒るだろうな……何しろハラルドなんかよりよっぽど怖い鬼嫁だからな。