願いを叶えると言ったことは水に流して

スポンサーリンク

トイレの精霊:
願いを叶えてくれるお茶目な性格

ユウナ:
ちょっぴり欲深い女の子


トイレの精霊「じゃじゃーん! 私はトイレの精霊、いつもピカピカにトイレを磨いてくれてありがとう。あなたのおかげで私は毎日快適に過ごすことができているわ。そこでお礼にあなたの望みを何でも叶えてあげましょう」

ユウナ「えっ?! マジで? トイレに精霊なんているの」

トイレの精霊「あなたの目の前にいるじゃないですかぁ。ほらほらこんなに美しい精霊がね。でも私がこんなにキレイでいられるのもあなたがいつもトイレをキレイに掃除してくれているからなんですよぉ」

ユウナ「で、トイレの精霊が私に何の用なの?」

トイレの精霊「だからぁ、なんでも望みを叶えてあげるって言ってるでしょ。ちゃんと聞いててくださいよぉ」

ユウナ「えっ、何でもいいの? どんな願いでも叶えてくれるの? ホントにトイレの精霊がそんなことできるの?」

トイレの精霊「ちょっとぉバカにしないでくださいよぉ。たとえトイレでも精霊であるからには人間の願いくらい余裕で叶えられますってぇ」

ユウナ「ホントにホントなんだね?! あっ、でも願いを叶えた後であなたの命を貰いますよとかなんとか言ったりしない?」

トイレの精霊「まさかぁ。そんなこと言うわけないじゃないですか。私はあくまでも精霊なんですよ。悪魔じゃないんですから。あっ、さっきのあくまでもは悪魔の駄洒落じゃありませんからね。そんな人の命なんて奪いませんって」

ユウナ「そっか。なら安心だ。あっ、でもでもお金持ちになりたいとか言うと山ほどお金が空から降ってきて、私が生き埋めにされちゃうとか、モテたいって言ったらモテすぎてストーカーに襲われちゃうとか、どっかに罠があるんじゃないの?」

トイレの精霊「もう、考えすぎですって。私は普通に善良なトイレの精霊ですよ。そんなどこかの御伽噺(おとぎばなし)のように欲が深すぎて痛い目に遭うとかの変な罠はありませんって」

ユウナ「ホントかなぁ……。大抵昔話に出てくる悪魔もそんなこと言うんだよなぁ。何も罠はないとかなんとか言っちゃって、結局最後には人間が痛い目に遭うんだもの。信頼できないなぁ……」

トイレの精霊「もうどうやったら信じてくれるって言うんですかぁ。精霊が人を騙すなんて聞いたことがありますぅ? 精霊が嘘をつくなんて思いますぅ?」

ユウナ「思いますぅ」

トイレの精霊「……」

ユウナ「……ごめんごめん冗談冗談! でもやっぱり心配なんだよなぁ。こういう願いを叶えます系の話って、ハッピーエンドになった試しがないんだもの。結局欲張りすぎちゃって不幸になっちゃうんだよね」

トイレの精霊「だ~か~ら~私に限っては絶対そんなことしませんよぉ。なんたってあなたのトイレの精霊なんですから。元を辿れば、あなたの分身みたいなものなんですからぁ。ね、あなたの分身があなたに嘘をつくなんてことはしないでしょ」

ユウナ「うーん。なんか誤魔化されたような気もするけど、いつまでも疑ってたって仕方がないか。で、その願いっていうのはいくつ叶えてくれるの? まさかたった一つってことはないでしょうね?」

トイレの精霊「出たよ。早速欲が……」

ユウナ「えっ? なんか言った?」

トイレの精霊「えっ、いや何でも……。それはいくつ叶えるっていう上限はないですけど。普通に考えたらこんなときの願いって一つが常識でしょ」

ユウナ「そんなけちけちしないで。せめて三つ、いや五つ、いやいやキリの良いところで二十個は叶えて欲しいところ」

トイレの精霊「どこがキリが良いんだか……。あれだけ疑っておいて、二十個も願いを叶えろだなんて、なんて欲張りな」

ユウナ「さっきからぶつぶつ何言ってるのよ。もしかして私の悪口じゃないでしょうね?」

トイレの精霊「いやいやいや、と~んでもございませ~ん! それじゃあ間を取って三つってことにしましょう。三つだけ願いを叶えて差し上げましょう」

ユウナ「ちぇっ、たった三つか。まぁ、一つよりはマシか。それじゃあどうしようかなぁ。まず一個目の願いは叶える願いの上限を無制限にすること」

トイレの精霊「っ?! えっえ~! そんなムチャなぁ」

ユウナ「で次は、世界中の人を幸せにすること」

トイレの精霊「急にまともな願い?!」

ユウナ「で最後の願いは……あっ、そうだいいこと思いついた。私の代わりにあなたが毎日トイレ掃除をすること。結構面倒くさかったんだよね。でもトイレをキレイにしておくと美人になれるって言うじゃない? だからがんばってたんだけど、あなたが代わりにやってくれるならそれが一番いいわ」

トイレの精霊「ガックリ……。なんでトイレの精霊が自らトイレ掃除をしなきゃならないのよぉ~。こんなことになるなら出てこなければ良かった」

ユウナ「さてじゃあ次の願いはまた明日にするわ。なんてたって無制限に願いは叶えられるんだからね。さあて明日はどんな願いを叶えようかなぁ」

トイレの精霊「マジか……。そんな型破りな願いなら、最初の願いの数は一つでも良かったじゃないの」

トイレの精霊「悪魔だわ。あの子絶対悪魔だわ……」

ユウナ「あっ、そうそう、トイレ掃除は私が起きる前にやっておいてね」

トイレの精霊「そんなぁ」

スポンサーリンク
レクタングル (大)_336 x 280
レクタングル (大)_336 x 280

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル (大)_336 x 280