魔王様と勇者殿 02

魔王セクサアザール二世:
世襲制で魔王になったものの、次世代になった事が人間達に知られていないため、父親時代の脅威が未だに世にはびこっている。
勇者レクレスに目をつけられ、討伐対象にされるが、なんとか穏便に帰ってもらおうと画策する。
性格はスケベで根性なし・痛い思いをするような争いを嫌う。
名前は、ガルシア語で「運が悪い」の意。

側近クレイ・ケク:
アルバニア語で「頭が悪い」の意。
先代から魔王の参謀をしているキングゾンビ。
その高い頭脳も評価され参謀として長年活躍してきたが、経年劣化で脳の腐敗が進んでおり、現在ではシナプスの繋がりにやや問題が見られる。

勇者レクレス(男):
街の人々からバックアップを受けて、魔王打倒のために魔城に潜入する。
しかし、彼もまた根性なし+命の危険を伴う闘いは避けたいという性格。
物事をあまり深く考えないタイプでもある。
名前は、英語及び西フリジア語で「無謀」の意。

魔道師ルクス・アライン(女):
勇者レクレスの補佐として同行している女性魔道師。
惜しげもなく大胆に露出したHカップの巨乳が魅力だが、逆に言うとそれだけしか能がなく、普段は殆ど何も考えていない。
名前は、西フリジア語で「見た目だけ」の意。


魔王セクサアザール二世と、側近のキングゾンビ・クレイ・ケクが恐るべき計画を立てている頃。
勇者レクレスは――既に5階を攻略しつつあった。

勇者「だ、駄目だぁ!!もう限界だ!」

魔道師「あらぁ勇者様ぁ、どうされたのぉ?」(ブルンッ!!)

勇者「た、体力の限界……!この城、いったい何階まであるんだよ?!」

魔道「お待ちくださぁい、さっきのモンスターから貰った地図では……あらやだ、魔王の謁見の間は、地下2階ですってぇ」(ブルンッ!!)

勇者「ぬ、ぬわにぃい?!マジかよ、ルクス!!」

魔道「ああでもぉ、ご親切に行き方が書いてありますわぁ。まず最上階まで上がって8つのなぞなぞを出すモンスターの部屋を攻略して、その先にいる王様から王冠を奪ってから、テレポーターで地下二階まで……」

勇者「そんなマイナーなPCゲーの攻略みたいなルート、いちいち辿らなきゃならねぇのかよ!」

魔道「疲れたなら、どうしますぅ?安全な所を探して、今日はそこで休みますかぁ?」(ブルンッ!!)

勇者「えっと、どうしようかな。って、おま……その、胸……あっ、押し付けないで♪」

魔道「うふふ♪ 大丈夫、誰にも見られはしませんよぉ♪」(ブルンッ!!)

勇者「うひ、ち、乳が……う、うわぁ、ふわふわだぁ♪」

魔道「ねぇ、勇者様ぁ♪いいでしょ?そろそろ……頂戴☆」(ブルンッ!!)

勇者「――だ、だめダメ駄目!い、色仕掛けしたって駄目!報酬は、魔王倒した後って約束だぞ!!」

魔道「んもう!ケチんぼ!」(ブルンッ!!)

勇者「そりゃあ生えてますけど、何か?」

魔道「……げ、下品だわぁ~」(ブルンッ!!)

――その後、勇者レクレスは、相棒の魔道師ルクス・アラインと共に順調に進行を続け、とうとう魔城の中枢部・地下二階に辿り着いた。

謁見の間にて、魔王セクサアザール(二世)と対峙する、勇者レクレス。

魔王「貴様が勇者か。よくぞ、ここまで辿り着けたな」

勇者「覚悟しろ、魔王セクサアザール!」

巨乳「そうよそうよぉ!覚悟しちゃいなさぁい♪」(ブルンッ!!)

伝説の剣を抜き、一歩足を踏み出す勇者レクレス。魔王もそれに応じるように、ゆっくりと玉座から立ち上がった。

魔王「……」

勇者「おい、どこを見てる?」

魔王「――ふ、ふふふ、勇者よ。怯えておるのか? 無意識に一歩後ずさったぞ?」

勇者「お前今、ルクスの乳、思いっきりガン見してたろ」

魔王「そそそ、そんな事は、ないぞぉ~」

勇者「くっ! 貴様などに負けるものか!(……実際真正面から突っ込んだら、確実に負けるだろうな~、俺)」

魔王「威勢だけは良いようだな。さすがは勇者といったところか(さて……このまま闘ったら確実に負けるだろうなぁ~、俺)」

巨乳「勇者様と魔王が、対峙したまま動かないわぁ!」(ブルンッ!!)

側近「先に動いた方が敗れる!お互いそれが分かっておるのだ」

勇・魔王「「(ど、どうしよお~~?!)」」

―― 一時間後。

魔王「むふふ。ど、どうしたのだ勇者よ?こ、来ぬのならこちらから行くぞ?」

勇者「き、貴様こそ、な、何故手を出して来ない?!」

魔王「……」

勇者「……」

――更に、一時間後。

魔王「……ところで、腹、減らん?」

勇者「……めっちゃ空いてる」

魔王「余も飯食ってないんよ。――先に飯、食わね?」

勇者「? ――い、いいけど……」

巨乳「まさかの食事中断!?さてはその隙に、魔王は何かを?!」(ブルンッ!!)

側近「魔王様!お食事が届きましたぞ」

?「毎度ありがとうございます、ピ○ーラです!ご注文のピザをお持ちしましたぁ!!」

勇者「ピザ? ○ザーラ?!へぇっ?!」

魔王「安心しろ、お前達の分もある。毒などないから、安心して食うがいい」

側近「今日はLサイズにしといて正解でしたな、魔王様」

魔王「全くだ。このマスカルポーネの贅沢10種ピザが好物でのぉ」

勇者「魔王、これはどういうことだ?!」

魔王「だって、宅配ピザ好きなんだもん。お前、嫌いなん?」

側近「魔王様、人間共は我々とは異なる食の嗜好を持っているのかもしれませんぞ」

勇者「いや、ピザは元々人間の食い物だろうが!なのに、魔物のお前らが宅配ピザって、一体どこに注文したんだよ!」

側近「安心するが良い、人間の勇者よ。お前達が最寄にしている街の、さらに隣町の支店に注文しておる」

魔王「だから、お前が拠点にしていた街には、何もばれてはおらん」

巨乳「そ、そういう問題なのぉ~? モグモグ」

勇者「俺が言いたい事は! ……モグモグ、そういう事じゃなくて、な。……もぐもぐ。あ、これ結構美味いな」

魔王「おい、コーラいる者は手を挙げい」

勇者「ハーイ! あ、どもども。――おっとっと。……じゃなくてだな!」

魔王「何が不満なのだ?これは余の奢りだから気にするな。いっぱい食え」

勇者「宅配ピザつったら、ド○ノピザにしとけよ!」

魔王「ドミ○ピザは配達圏外でな、ホラ、お前達が“擬似の雫”で橋作って越えて来た海峡あるだろ?あれのせいで、ここまで来られないんだって」

巨乳「じゃあ、さっきのピ○ーラの人、どうやってここまで来たのぉ?」(ブルンッ!!)

勇者「そうじゃなくて!ドミノ○ザなら、直接店まで取りに行けば、もう一枚無料になるんだぞ!」

魔王「うっそ!マジで?!」

側近「食料調達班に、早速通達をいたしましょう!」

――食事終了。