【GL】アヤカとキョウコ

アヤカ:
ツッコミ体質。何かあれば正義と口にする

キョウコ:
天然で中二病

ブヒッ:
中二病の変人。キョウコの兄


アヤカ「どうしてなのかしら?」

キョウコ「何が?」

アヤカ「決まってるでしょ。私たちの性別の話よ」

キョウコ「性別がどうかしたの?」

アヤカ「はぁー、分かってないわね。同性同士の結婚はそう簡単にはいかないでしょ」

キョウコ「結婚したい相手でもいるの?」

アヤカ「……わざと?」

キョウコ「何が?」

アヤカ「私が結婚したい相手はアンタに決まってるでしょーが!」

キョウコ「私? ……でも私女だよ?」

アヤカ「知ってるわよ。だから性別の話したんでしょ!」

キョウコ「そうなの?」

アヤカ「そうよこの天然」

キョウコ「天丼? 確かに食べたい」

アヤカ「……もういいわよ。アンタに聞いた私がバカだった」

キョウコ「天丼、一緒に食べに行こ?」

アヤカ「いいけど、アンタの奢りだからね」

キョウコ「分かった」

アヤカ「(どうしてなのかしら? どうして私はキョウコのことが好きなのかしら」

天丼屋
キョウコ「おいしかった」

アヤカ「アンタ食べすぎよ」

キョウコ「そんなことないよ。五杯しか食べてないよ」

アヤカ「十分食べてるでしょーが」

キョウコ「ちっちアヤカは甘いな。今日は私の奢りだから手加減したんだよ。私の胃袋はまだまだこんなものじゃないぜ?」

アヤカ「アンタが奢るのよ。ちゃんと払えるの?」

キョウコ「もちろん! ……ごめん、一杯分足りない」

アヤカ「だから食べ過ぎだって言ったのよ。仕方ないわね、こうなったらワリカンにしましょ」

キョウコ「さすがアヤカ! おっとこまえー!」

アヤカ「次男前って言ったらしばくわよ」

キョウコ「ご勘弁を姉御」

アヤカ「姉御もなし!」

キョウコ「そ、そんなぁ! じゃあ私はなんて呼べばいいの?」

アヤカ「普通に名前で呼べばいいでしょ」

キョウコ「名前? ……ア、アヤカ」

アヤカ「なんでちょっとテレてるのよ! さっきまで普通に呼んでたでしょ!」

キョウコ「今の私はさっきとは一味違う(キリッ)」

アヤカ「……」

キョウコ「やん。冷たい視線止めて」

アヤカ「アンタにはちょうどいいでしょ」

キョウコ「そ、そんな目で見られたら私……興奮しちゃう!」

アヤカ「変態かアンタは!」

キョウコ「ちっち、私はMなだけです~」

アヤカ「アンタが分からない」

キョウコ「私を知るのは百年早いわ。はーっはっはっは!」

アヤカ「なんで私、アンタと友達やってんだろ?」

キョウコ「そりゃもちろん。ジプシーバナーホースが合うからでしょ」

アヤカ「……馬が合う?」

キョウコ「正解!」

アヤカ「普通に言いなさいよ! 普通に!」

キョウコ「私に普通を求めるとは……ふっ、主も落ちたものよう」

アヤカ「てい!」

キョウコ「あう!」

アヤカ「正義の前にひれ伏しなさい!」

キョウコ「へへぇー」

アヤカ「待って本気の土下座止めてくれる!」

周囲の人々「あの子、土下座させてるわよ」

アヤカ「ほら、周囲がざわついているじゃないの!」

キョウコ「ふふっ、私の勝ちだ」

アヤカ「わざとか!」

キョウコ「私に勝とうなんざ百年早いわ」

アヤカ「っ! いいから早く頭上げろ!」

キョウコ「ぐぐぐっ」

アヤカ「なんで抵抗するのよ!」

周囲の人々「あの子、頭を押さえつけてるわ!」

アヤカ「違うのよー!」

キョウコ「正義の前に悪はひれ伏すのみ。ははははっ、勝ったほうが正義。これすなわち真理なり!」

アヤカ「ワリカン止めるわよ」

キョウコ「姉御! 今日も可愛いですぜ。さすが美人さんは違いますなぁ」

アヤカ「切り替え早っ!」

周囲の人々「姉御って呼ばせてるわよあの子。まだ高校生くらいじゃないの。将来が心配だわ」

周囲の人々「ぶひひっ、女王様!」

アヤカ「今、変なのいなかった?!」

ブヒ「ぶひぶひっ!」

アヤカ「明らかに変な人いる!」

キョウコ「あっ、お兄ちゃん!」

アヤカ「はいー?」

ブヒッ「あ、始めましてキョウコの兄です。妹がお世話になっています(ブヒッ)」

アヤカ「かっこの使い方ー!」

ブヒッ「アディオス(ブヒッ)」

アヤカ「何なのあの人?」

キョウコ「私のお兄ちゃん」

アヤカ「確かに似たものは感じたけど……」

アヤカ「それじゃさっさと払って行きましょ。かなり目立ってるわよ」

キョウコ「分かった。はい、お金渡しとくね」

アヤカ「はいはい。あっ、店員さんお会計お願いします」

店員「あ、大丈夫ですよ。さきほど店を出た男の人が支払ってくれたので」

アヤカ・キョウコ「えっ?」

店員「こう言っていました『将来あの子は僕の彼女になる(ブヒッ)』と」

アヤカ「変態もう一人いたー?!」

キョウコ「くっ、ライバル出現か!」

アヤカ「何が?」

キョウコ「親友を兄と取り合うなんて……燃えるね!」

アヤカ「なんなのアンタら」

店の外
ブヒッ「あ、送りましょうか(ブヒッ)」

アヤカ「待ち伏せか!」

キョウコ「ここで会ったが百年目!」

ブヒッ「甘いわ!」

キョウコ「くっ、やるわねお兄ちゃん」

ブヒッ「豚真拳継承者の僕に勝てるかな?」

キョウコ「私は負けられない!愛の力を受けてみよ!」

ブヒッ「ふっ、いいだろう!妹とて容赦せぬ!」

アヤカ「ストップ」

ブヒッ・キョウコ「ぐあっ、……これが敗北?」

アヤカ「ふざけないで」

キョウコ「つい楽しくなっちゃった」

ブヒッ「ブヒブヒッ」

アヤカ「普通に喋れないの」

ブヒッ「喋れますけど?」

アヤカ「だったら普通に喋りなさいよ!」

ブヒッ「それは面白くない」

アヤカ「むかつく!」

ブヒッ「これぞ豚真拳奥義『猪八戒』」

アヤカ「てい」

ブヒ「や、やられた」

アヤカ「正義は必ず勝つ。……行きましょキョウコ」

キョウコ「あ、またねお兄ちゃん」

ブヒッ「おう、楽しんでこいよ」

アヤカ「変な人だけど、悪い人ではないわね」

キョウコ「私のお兄ちゃんだからね。惚れちゃった?」

アヤカ「バーカ。そんなわけないでしょ。……私が好きなのはあなただけよ。百年先もね」

キョウコ「……そっかぁ。じゃあ百年先も千年先もずっといようね」

アヤカ「えぇ、もちろんそのつもりよ。デート楽しみましょ?」

キョウコ「うん!」